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床の間のある家なら掛け軸は当たり前にあった
日本の住まいに畳を敷き詰めた座敷が生まれ、その一角に床の間と呼ばれるさまざまな意匠表現を楽しむ空間が生まれたのは鎌倉時代から室町時代にかけてのことです。季節の花を活けたり、壁に書画を飾ったりして空間を豊かに演出し、客人をもてなしました。日本人の繊細な美意識が生んだ独特の場所です。この「日常と芸術をつなぐ空間」ともいわれる床の間で最も重要なものが掛け軸です。
「掛ける場所がないから捨てる」のは早計です
掛け軸は書や絵画を表装して鑑賞できるようにしたもので、床の間があれば、掛け替え用も含めて必ず何幅かが必要になります。しかし今は、洋風の内装が一般的で、畳コーナーはあっても和室はないという家が多くなり掛け軸の出番はなくなりました。そのため実家を整理すると和室の天袋から何幅もの掛け軸が見つかるということも少なくありません。使う場所がないから捨ててしまおうと考えるのは早計です。もしかしたら値打ちのあるものがあるかもしれません。
こんな掛け軸は、ぜひ専門店で査定してもらいましょう
「確か、名のあるお店やデパートに勧められて奮発して買ったという話を聞いた」「美術好きの会社の偉い人から譲り受けたらしい」といった思い出話を聞いていたり、桐の立派な箱に入っていて墨で銘が書かれている、製作年代がかなり古そう、作者の署名や落款がある、軸先に象牙が使われている……といった掛け軸はお値打ちのある可能性があります。ぜひ専門店で査定してもらってはいかがでしょうか。
LINEやメールでの画像査定なら手軽に依頼できます
骨董品や美術品の査定というと、専門店へ持ち込んでも、まったく価値がなく恥ずかしい思いをするだけかもしれないと二の足を踏む人があります。しかし最近はお手元のスマートフォンで撮影した画像をLINEやメールで送るだけで査定してくれる専門店も多く、また、鑑定会を開いて気軽に持ち込めるようにしている買取業者も少なくありません。そうした機会を利用してみるのも良いと思います。
査定の依頼先は目利きのいる専門店が安心
掛け軸は床の間があれば一幅や二幅は必要になるものでしたから、非常に多くの数が流通しています。価値の高いものが埋もれている可能性がある一方、数多く製作されたものや贋作なども少なくありません。また、書や日本画、水墨画など作品のバリエーションも多く、表装も多種多彩です。さらに保管状態の善し悪しなど、査定に当たっては評価項目が多く、リサイクルショップや不要品買取業者では適格な査定ができないので注意が必要です。
掛け軸があるなら茶道具が眠っている可能性も
古美術永澤の特長である目利きによる査定は業界でも信頼が厚く、掛け軸の高価買い取りの実績も豊富です。LINEやメールでの画像査定も無料で実施しているので気軽に依頼することができます。さらに掛け軸のある家には、茶道具や美術品としての価値のある陶磁器類などがしまい込まれていることも少なくありません。古美術永澤では骨董品・美術品の買い取りを幅広く行っているだけでなく、遺品整理や実家整理の現場にも数多く訪問しているので、掛け軸以外の価値ある品物を見つけ出す良い機会になるかもしれません。
担当
骨董買取コラム編集室
骨董目利き修行者
将来、古美術商になるため古美術永澤で修行中。愛読書は廣田不孤斎の歩いた道。