香取秀真 水滴

香取秀真(かとり ほつま)の水滴をお譲りいただきました。

千葉県印西市に生れ、5歳で佐倉の麻賀多神社の宮司の養子となります。佐倉周辺は遺跡や古い寺院が多いことから、幼少期から古代への好奇心を養うこととなったのでしょう。上京し東京美術学校に主席で合格。鋳金科へ進み、岡崎雪声・大島如雲に師事します。卒業の翌年には日本美術協会展に青銅獅子置物を出品し褒状一等を受賞。1900年のパリ万国博覧会では銀賞碑を受けるなど、確かな技量で国際的にも活躍します。1907年には岡崎雪声、大島如雲、松橋宗明とともに、東京鋳金会(鋳金家協会の前身)を創立。帝展の工芸部設置に尽力し、1927年に設置されると、委員・審査員をつとめます。多くの博覧会の審査員をつとめるとともに、文化財保護にも尽力し、国宝保存会委員、重要美術品等調査委員会委員なども歴任するなど、創作活動のほかに学術的な研究にも大きな功績を残しました。

秀真は古典派・伝統派と呼ばれていますが、作家は非常に近代的な感覚を持ち合わせています。重工な伝統的技術を駆使して制作された作品は、古典的なイメージを保持しながらも洗練されたフォルムが特徴で、大変格調が高く人気があります。

古美術永澤では香取秀真の作品を高く評価しています。
もしお手元に気になるお品がございましたらぜひご相談ください。

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